幻想人迷劇 拾伍
「さて、戻るか。」
~移動中~
日も暮れそうだし、家に帰ることに。
「キノコを集めつつ帰ろうかな・・・。」
「あなたは食べてもいい人類?」
どこからか声が聞こえた。周りを見渡すと、何やら黒い球体があった。
黒い球体・・・?
「食べちゃ駄目です。」
とりあえず返事をした。何となく声の主が誰なのかわかってきた。
「そーなのかー・・・。」
「そうなんd・・・」
「じゃあ食べる。」
その黒い球体が急接近してきた。
「何でそうなるのかなぁ!?」
間一髪でなんとかかわした。
黒い球体の主。闇の妖怪、ルーミアだろう。
ルーミア(仮定)が動かない所を見ると、多分自分のことを探しているのだろう。
やっぱり見えないのかな。
そんなことを考えていると、急に球体から弾幕が放たれた。
「マジかよ・・・っ!」
このままではマズイ。とりあえず上空に逃げよう。
「・・・!」
声を出したのがマズかったようだ。位置が特定されただろう。黒い球体(恐らくルーミア)がこっちに来た。
ふと、閃いたことがあった。
森から離れて、広い別の場所へ移動する。
「こっちだよー!」
そう言って、すぐにそこから離れた。危なかった。さっきよりも速くこっちに来たのだ。
ここだ・・・!そう思い、懐から一枚のカードを取り出した。
「スペルカード・・・〈恋符『マスタースパーク』〉!」
ヴォォォォォォン。そんな音を立てて極太レーザーが放たれた。命中。ひとまずこれで安心だ。墜落した姿を見た。ルーミアだった。
「・・・よし。」
空を飛んで家に直行した。また攻撃でもされたら面倒だ。