紅蓮のブログだよー。

創作を気ままに置いていくブログです。

幻想人迷劇 その弐拾壱・伍

Reimu side(戦闘中)

「お前の相手は私がしよう。」
「上等よ。かかって来なさい。」


神符「神が歩かれた御神渡り


「悪いけど…今日の私は機嫌が悪いわ。」


神技「天覇風神脚」
神技「八方龍殺陣」


超速度で神奈子の下に入り、顎にサマーソルトをぶち込む。
吹き飛んだ所に八方龍殺陣を当て、動きを止める。
もっとも。八方龍殺陣を使っている間は自分も動けないのだが。

「ぐっ!?」

私は、紅蓮ににとりの事を聞いたとき、正直ブチ切れていた。
でもその時点では誰がやったかも分からない。
私は勘で動く人間だと思われがちだが、そんなことはない。
ちゃんと確信を持ってから行動に移すことにしている…筈。
でも周りには勘で動いていると思われている訳で。
私が聞き込みでもしたら変に思われるだろう、そう思って私はあそこで敢えて興味の無い振りをして紅蓮に任せたのだ。
そう、全て演技だったの。
ごめんね紅蓮。私は貴方を利用していたの。
でも、協力はさせて頂戴ね。
償い、なんて気持ちはこれっぽっちも無いけれど。

今早苗の相手は紅蓮当人がしている。勘でわかる。あの子は強い。だから早苗にも負けない筈。

本当は私が早苗をボコボコにしてやろうと思っていたのだけど、ここは譲った。
代わりに。

「アンタを…倒す!」

平たく言えば八つ当たりね。
私に免じて許してね、神奈子。


「夢想天生」


霊夢の周りに陰陽玉が八個現れる。
霊夢の周りを回っている。
陰陽玉が1つ光り出す。
2つ。3つ。4つ。5つ。6つ。7つ。

…8つ。

瞬間、膨大な数の札弾幕が神奈子を襲う。

「…ふぅ。」
ちょっとだけスッキリした。


Marisa side(戦闘中)

私には関係の無い事件と言えど、流石にこの狭い幻想郷では噂は流れてくるわけで。

にとりが大変な事になって、永遠亭にいる―
そんな情報を私は耳にした。
何だか嫌な予感がして、その次の日に私は永遠亭に向かった。
どうやら紅蓮がにとりを見つけてここまで運んで来たらしい。そして昨日紅蓮はにとりにあった事全てを聞いて直ぐに、
あいつの外見からは想像も出来ない程怖い表情をして永遠亭を出て行ったらしい。
そこまで聞いて私は一旦アリスの家に行く事にした。

「ようアリス。ちょっと聞きたいことがあるんだが、いいか?」
「急にどうしたのよ。いきなり来るのはいつもの事だけどなんか貴女、焦っている感じがするわよ?」
「兎に角、聞きたいことがあるんだ。」
「わかったわ。何かしら?」
「今日か昨日の夜、紅蓮は何処かに飛んでいったか?」
「えーと…確か、今日の昼前位に怖い顔して山の方に飛んで行った筈よ?でも、それがどうかしたの?」
「とりあえず今は至急あいつの所へ行かないとダメな気がするんだ。ありがとなアリス。邪魔したぜ」
「あ、ちょっと!?…もう、いつもああなんだから…」

山の方。
やはりあいつは怖い顔をして飛んで行っていたようだな。
多分…神社だろう。

負けるとは思わないが、無事に勝てるとも思えない。
急ごう。あいつが大変な事になる前に。

「…やってるな、やっぱり。霊夢もいるぜ。…!?」

「おい、大丈夫か!?」
魔理沙…さん?」
か弱い声を出すその少年はボロボロだった。
「そうだ。霧雨魔理沙だぜ?お前、戦わなくちゃいけない理由があるんだろ?ここでくたばってないで、頑張れ!な?」

正直泣きそうだった。
あいつがこんなボロボロになってまで戦っている。
霊夢も多分、あの噂を聞いて駆けつけたんだろう。
私は、大事な奴を1人亡くす所だった。
そう思い、私は覚えたての治癒魔法を紅蓮にバレないようにそっと掛けた。
そして手をのばす。

「…まさか、魔理沙さんに激励されるなんて思ってませんでしたよ。有難うございます。」

気にするな、負けんなよ?
そう声を掛けようとした時だった。

「ちょっとちょっと。手を出すなって言われたばかりだろう?」

…くそ。バレてたみたいだな。

「私は手を出してないぜ?差し延べただけだ。」
「とにかく、これ以上何かするっていうなら私が相手になるよ?」

あぁ。望むところだぜ。
でもその前に。

「…紅蓮、頑張れ。」
小声で囁いた。本心からの気持ちだ。
にとりの仇を打つんだ。負けるな。

「了解。さぁ、やろうぜ!」


開宴「二拝一拍一拝」


悪いが、私も結構イラついてるんだ。
我慢してくれよ?


魔廃「ディープエコロジカルボム」
魔砲「ファイナルマスタースパーク」


ボムで吹き飛ばし、飛んだところへマスタースパークを放つ。
諏訪子になんの恨みもないが、まだこんなもんじゃ終わらないぜ。


光撃「シュート・ザ・ムーン


更に高く打ち上げる。


「ブレイジングスター」


そこに箒で思い切り突っ込む。
一度撥ねて上に弾く。
落ちてきた所をまた撥ねる。
何度も何度も繰り返す。
まるで鴉天狗の幻想風靡のように。
そしてやっと地面に落ちたところを狙い打つ。


恋符「マシンガンスパーク」


これで止めだぜ。
終わりだ。
丁度霊夢も終わったようだ。

私は霊夢と合流し、紅蓮の弾幕を見ていた。